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一年前の今日 ―清涼風通信臨時増刊号―

一年前の今日だったっけか、新しい赴任(転勤とも言うか)先へ東京から札幌へ飛行機で移動。

引越し先で自転車を買い、そいつを転がして即カーテンを買い、引越し荷物を待った。

その日の天候は晴れ、走行中は若干肌寒かったが、風は冷たいとは思わなかった。

心地よい風のそれは、即興演奏のようなものだ。

自転車で走りながら受ける場合は特に、コラボレーションしていると感じる。

言葉ではなく、直接力を出し合い、直接肌で感じて、しかも私はそのとき、

私なりの能動というパートを半分受け持っている。


でもこれは、去年に始まった話ではない。

学生のころから、そうしている。

当時は、今のように深く意識していなかったけれど。


この風は、たぶん10年も20年も、いや、もっともっと昔も、

きっと、同じようにして、多くの楽しみを、

その扉をたたく多くの人々に開いて、与えて、

また、風自身も享受していたのだろう。

毎日がいつもどこかちょっと違う、変幻自在の楽器を奏でながら。

この感覚は、決してバーチャルでは味わえない。


学生のころ、そいつのことを「清涼風(せいりょうふう)」と名づけてから、

中断した時期はあれど、結構長い付き合いになる。

清涼風を楽しむ季節は、梅雨に相当する短めの雨季が近づく5月と、

秋が怒涛のように駆け足で押し寄せてくる9月のほんの数週間だ。

短いが、それだけに質量はあるよ。


(うちは観光広告業とは一切かかわりはありません、念のため。)
by Cicadas | 2008-08-31 18:11 | 近況かもしれない